「夫や妻という、もっとも身近な視点による裏話が聞けて楽しいといったユーザーの皆様からの声が多いです。また、キンタロー。の旦那さんのような、第3者目線でご本人の言動を綴ることで、そのキャラクターや持ち味がより際立って魅力を引き出している方も多いですね」
テレビ等、公の場で見せる姿というものは、本人のパブリックイメージもあるし自分から進んで見せる姿ではないことも多い。こうした「著名人」としての姿ではなく「私人」としての姿を配偶者が記すことにより、身近な存在と感じられるのだろう。配偶者のブログについては、お互いバナーを貼り合ったり、保田圭に見られるように、ブログ記事の末尾に「主人のブログも 宜しければご覧ください」と小崎氏のブログへのリンクを貼る例も見られる。
著名人の配偶者にとっては当人の知名度により自身への注目度が集まるという利点はあるが、当人にはどんなメリットがあるのか。前出の担当者はこう語る。
「ご家族の『愛ある第3者目線』によってよりご本人が好きになった、ファンになった、という声がブログの読者から寄せられております。また、ご本人もブログをされている場合は、同じ出来事をそれぞれ書いたり、おたがいに“リブログ”(リツイートのようなもの)したりなどブログを通して夫婦の関係性が垣間見えることで、同じ既婚の読者から共感や応援の声が寄せられる例もあります」
思えば、野村克也氏の妻で「サッチー」こと野村沙知代さんや、狂言師・和泉元彌の母の「セッチー」こと節子さんがその強烈なキャラクターによりテレビで人気になったように、今はブログでその家族や配偶者が人気になる時代になったのだろう。