噺家役で登場する立川志らく(右)とケアセンター職員役の林家たま平(中央)。第42~45作と48作に出演した後藤久美子(左)は今作で23年ぶりに女優復帰した(C)松竹株式会社

◆第4位 寅さんの船を見送るかがりさんの姿
第29作:『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』(1992年)

 街で見かけた老人を親切にした寅さん。その人はなんと豪邸に住む人間国宝の陶芸家だった。そこで働くお手伝いのかがり(いしだあゆみ)に心惹かれるが…。

【志らくコメント】
 寅さんに恋をしたかがりさんの気持ちから船に乗って逃げ出そうとする船場のシーン。寅さんを見送るかがりさんの寂しそうな表情が震えるほど素晴らしい。

◆第5位 人間は何故死ぬのでしょうか?
第18作『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』(1976年)

 さくらの知り合いの綾(京マチ子)は病に侵され余命わずか。そんな綾を寅さんは懸命に励まし、人生最後のひと時を寅さんと過ごす。

【志らくコメント】
 病気の綾にこのセリフを尋ねられた寅さんは「丘の上が人間ばかりになっちゃう」と答える。笑わせながら本質をつく切ないシーン。

◆志らくが選ぶベストマドンナ
1位:第32作・竹下景子
「最も寅さんと結婚させてあげたかったマドンナ。柴又での別れの場面は涙が止まりません」

2位:第15作・浅丘ルリ子
「女性版寅さん! 似た境遇の2人は磁石のマイナスとマイナスのように弾き飛ばしてしまうよう」

3位:第22作・大原麗子
「シリーズに出てきたマドンナのなかでいちばん妖艶で美しい」

【Information】
■『映画 男はつらいよ おかえり寅さん』
新たに撮影された今を描く映像と、4Kデジタル修復されて蘇る寅さんが物語を紡ぐ最新作。2019年12月27日(金)全国ロードショー。監督/山田洋次(c)2019松竹株式会社 写真提供/松竹

■初のブルーレイ化でお家に寅さんがやってくる!
男はつらいよ 復刻“寅んく” 4Kデジタル修復版ブルーレイ全巻ボックス(51枚組)
2019年12月25日(水)リリース
19万円
発売・販売元:松竹

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