「11番ウッドは5番アイアン相当の距離を打つクラブ。本人は、非力でもボールを高く上げられて操作性がよく、深いラフでもヘッドが抜けて打ちやすいところが気に入っているそうです」(同前)
同じロフトであれば、ウッドのほうがスピンがかかって球が上がりやすい。前出・松尾氏によれば、「UTを抜いてFW4本にするセッティングは、年齢を重ねてヘッドスピードが落ちた男性のアマチュアゴルファーも検討していい選択肢」だという。
7月に初優勝した小祝さくら(21)は、ツアー全39試合に出場した唯一の選手。
「体調管理のために“4勤1休”にする選手が少なくないなかでのフル参戦。さすがに終盤は疲労からか予選落ちが続いたが、賞金ランキングでは8位に入った。本人は『試合に出ていたほうが楽。欠場して練習するほうが過酷です』と話すほど、ストイックに自分を追い込むタイプ。女手ひとつで育ててくれた母親を助けるために中学卒業後は通信制高校に進学し、ゴルフ場でアルバイトをしながら腕を磨いた苦労人です。休まずに戦い続けるハングリー精神が、彼女の最大の武器でしょう」(前出・担当記者)
個性豊かな“ツヨカワゴルファー”たちの得意ワザを知れば、来季の女子ゴルフ観戦も、自身のラウンドもさらに楽しくなる。
※週刊ポスト2019年12月20・27日号