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摂れば摂るほどがんリスク低下 穀類、にんにく、牡蠣の効能

牡蠣の効能に注目

 日本人の死因第1位の「がん」。生活習慣や食生活が発がんの原因となるという。そして、“摂取しないこと”でがんリスクが高まる食品もある。

◆「穀類」「にんにく」「牡蠣」の効能

 摂らないとがんのリスクが上がる食品──その1つが、ダイエットのために避けがちな穀類や豆類だ。穀類や豆類、海藻類には食物繊維が多く含まれており、摂れば摂るほど、がんリスクが低下するという。

 健康検定協会理事長で管理栄養士の望月理恵子さんが解説する。

「国立がん研究センターが行った調査によると、穀類や豆類、海藻類から食物繊維をほとんど摂らない女性は、たくさん摂る女性に比べて大腸がんリスクが約2倍に跳ね上がったというデータがあります。

 食物繊維が老廃物の排泄を促したり、腸内の善玉菌を増やしたりして腸内環境を整え、大腸がん予防に働きかけていると考えられます」

 同様に女性が避けがちなのがにんにく。口臭の原因になるため食べない人が多いが、これも摂った方がいい。

「米アイオワ州の女性健康調査によると、にんにくの消費が多い女性は少ない女性に比べ、結腸がんのリスクが32%低くなりました。

 にんにくには抗がん作用を持つたんぱく質が含まれます。発がん性物質の形成と活動を阻害し、DNA修復を亢進するなどの働きがあり、がん細胞を抑制すると考えられます。

 また、にんにくは結腸がんのみならず、さまざまながん予防にもっとも期待されている食材です」(望月さん)

 冬においしい牡蠣もがん予防に最適。中国雲南省の第一人民病院の研究によると、牡蠣を多く食べる人はほとんど食べない人に比べ、すい臓がんのリスクが20%低かった。

「牡蠣に多く含まれる亜鉛は、糖の代謝になくてはならないインスリンの合成や蓄積を行ない、正常なすい臓の働きをサポートします。亜鉛の摂取が足りないと慢性的なインスリン不足となり、血糖値を下げられず高血糖になり、糖尿病に陥るのです」(望月さん)

 日本癌学会などの追跡調査でも、糖尿病患者はすい臓がん、肝臓がん、大腸がんになりやすいことが知られている。

※女性セブン2020年1月2・9日号

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