一方、コーチになってからのランビエールは、常に選手に寄り添う姿がファンの心をとらえている。全日本では、宇野の演技中、宇野の振り付けに合わせて自らも身体を動かすランビエールコーチの姿があった。ショートでは好発進したものの、フリーでミスが続き10位に終わった島田高志郎を、キス&クライでは穏やかな表情で励ました。
「元々イケメンで、『ポエタ』などの濃厚な演技から、男っぽい色気でファンを惹きつける選手でしたが、コーチになってからは、むしろ爽やかな印象を受けます。選手と共に歩むお兄さん、といった感じでしょうか。インスタグラムに教え子との写真をたびたび投稿するなど、距離の近さが感じられます。芸術性に定評のあったランビエールコーチの元で宇野選手がどう進化するのか、楽しみですね。宇野選手がチーム・ランビエールに加わったことは、島田選手、デニス選手にも、いい影響があると思います」(前出のライター)
全日本の会場では、「ステファンありがとう!」という声が飛んでいた。宇野の復活を支えたのみならず、ジュニア選手ながら女子で3位表彰台に立ったニューヒロイン・川畑和愛のフリーとショートプログラムの振り付けもランビエール氏だったこともあり、ファンからは「今大会の裏MVPはステファン」「ステファンの貢献がすごすぎる」という声も聞かれた。日本のフィギュアを四方から支えるステファンコーチに、ファンからは感謝と期待の視線が注がれている。