「人前に出るのは好きなタイプではなかった」と語るナミ(撮影/藤岡雅樹)

「人前に出るのは好きなタイプではなかった」と語るナミ(撮影/藤岡雅樹)

──大学を卒業してからはOLも経験したとか。

ナミ:1年間だけ事務仕事をしました。でも、あまり仕事は楽しくなかったし、会社帰りにパチンコに行っても長い時間打てなかったので、ストレスは溜まる一方でした。それで、会社はスパッと辞めて、パチンコ店でコーヒーを配る「コーヒーレディ」の仕事を2年ほどやりました。毎日パチンコ台を見られる仕事だったので、それはそれは楽しかったです。

──そこまで“パチンコ愛”が強かったとは……。パチンコライターになろうと思ったのも、自然な流れですか?

ナミ:じつは人前に出るのがあまり好きなタイプではなかったんです。当時からビワコさんやヒラヤマンさん、かおりっきぃさんなど有名なパチンコライターさんが活躍していることは知っていましたが、仕事として自分がやることになるとは思っていませんでした。

 たまたま、友達が読んでいたパチンコ専門誌にライター募集の告知が載っていて、勧められるがままに応募しただけなんです。

──選考基準は厳しかったですか?

ナミ:それが全然(笑い)。事前に勝率の高い台を選ぶにはどうしたらいいかの「立ち回り」方を勉強したり、「止め打ち」などの専門用語を覚えたりもしたのですが、そんな専門的な審査はほとんどありませんでした。単純に人物像やパチンコライターになる意気込みを見られた感じです。

──2014年にライターオーディションに合格し、それからすぐに稼げるようになったのですか?

ナミ:いやいや。ライターの仕事自体は1文字数円の世界で、ページ全体の構成やレイアウトまで作ってはじめて一人前と認められる仕事。とても書くだけでは生活できなかったので、はじめて2年ほどは催事会場やパチンコ店などでコンパニオンの仕事もしていました。

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