国内

ゴーン氏逃亡、黒幕は妻 検察にとっては狙い通りの展開か

計画は極秘に練られた(AFP=時事)

「私の今の唯一の生きる意味は、夫のために闘うこと。彼がこの状況から脱するまで、しっかり彼を支える」

 日産自動車のカルロス・ゴーン元会長(65才)の妻・キャロルさん(53才)は昨年、仏誌のインタビューでこう宣言した通り、まるでスパイ映画のような「世紀の大脱走」計画を成功させたと各国メディアに報じられた。

「海外渡航禁止の保釈条件に違反し、12月末、ゴーン被告は中東レバノンに逃亡しました。その極秘計画の黒幕はキャロルさんだといわれています」(全国紙司法担当記者)

 キャロルさんはレバノン・ベイルート生まれ。ゴーン氏は2人目の夫で、前夫との間に3人の子供がいる。2010年に前妻と離婚したゴーン氏とは2016年、仏ベルサイユ宮殿で約80億円をかけ、ド派手な結婚式を挙げたことでも注目された。

「夫の逮捕以降、キャロルさんは海外メディアや人権団体、フランス大統領にまで働きかけを行うなど、“夫の代理人”として積極的に活動。事件関係者に口止めを持ちかけるほどだったので、東京地検特捜部はキャロルさんに警戒を強めて、夫とは接見禁止だったが、まさか逃亡計画を練るとは…」(捜査関係者)

 キャロルさんは半年以上前から、今回の計画を進めてきたようだ。彼女が頼ったのは、夫婦の故郷であるレバノンの民間情報機関だったという。

「レバノン警察や中東各国の捜査官OBなどで作られた民間警備団体です。映画『007』や『ミッション:インポッシブル』に出てくるような情報組織で、依頼者のために、世界中であらゆる情報を集めたり、身辺警備をしたり、時には“秘密作戦”も実行するといいます。ゴーン救出の極秘チームは12月中旬に東京に集結。音楽隊に扮し、ゴーン氏の自宅で開かれたクリスマスパーティーに潜入したんです」(前出・記者)

 自宅は監視カメラが設置されるなど、24時間の監視下にあったが、ゴーン氏はニセ音楽隊が持ち込んだ大型の楽器ケースの中に身を潜めて脱出したという。その後、向かったのは大阪だった。

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン