芸能

ヒット番組支えるスタッフの「声」、プロならではの効果

スタッフの「声」が臨場感を高める『ポツンと一軒家』(公式HPより)

 最近、好調のバラエティー番組にはある特徴が見られる。それはスタッフの声が前面に出る番組が多いということ。その効果についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 近年、スタッフの声が聞こえる番組が増えた。過去にも街頭インタビューやアンケートなどの場面にスタッフが出てくる番組は多かったが、最近はスタッフの人柄や感想がより伝わるような番組が目立つのである。

 その先鞭をつけたのは、『カミングアウトバラエティ 秘密のケンミンSHOW』(読売テレビ)だった。全国各地の独自のグルメや風習、県民性などを紹介するこの番組。スタッフは地元の人に「食べたことがなくて」などと声をかけつつ取材。紹介シーンには、「なーにー?」とか「美味しそうとはいえないルックス」とかナレーションが入る。これらは、番組側がぶつける感想・驚き表現なのだが、いつのまにか視聴者もその言葉に共感。そりゃ、確かに「漬物ステーキ」(岐阜飛騨地方)を知らない視聴者は「肉なし?」と思う。その心を番組が巧みに突き、「そうだそうだ」と思わせる。

『マツコの知らない世界』(TBS)は、番組側が用意した感想をマツコが「そうやってあんたたちは」とあっさり否定することで盛り上がるのである。スタッフは、ネタを持ち込むその道の専門家と入念に準備をし、マツコと視聴者をうならせるようなとっておきの逸品をスタジオで披露する。しかし、まんまとそこに乗るマツコじゃない。マツコとスタッフとのやりとりがなかったら、番組はまったく別の味になっていたはずだ。

 情報を探すところからスタッフを出しているのが、テレビ東京『YOUは何しに日本へ?』とテレビ朝日『ポツンと一軒家』だ。

『YOU~』は空港の到着ロビーに待機したスタッフが、次々とYOUたちに声をかける。アニメなど日本文化の追っかけ(『探偵!ナイトスクープ』の追っかけもいた)、スポーツや技術の鍛錬、恩人との再会など番組にはさまざまな目的を持って来日したYOUが出てくるが、密着するまでの過程は大変だ。なかなかネタになりそうな人はいないし、密着取材をOKしてくれるとは限らない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン