繊維別の電気特性では、絹・綿・麻の自然素材は静電気を帯びにくいが、ウールや化学繊維のナイロンとレーヨンは+に帯電しやすく、アセテート、ポリエステル、アクリルは−に帯電しやすいので、+と−の衣服を組み合わせると静電気が起こりやすい傾向にある。
「冬に人気の機能性肌着(アクリルやポリエステル製)の上に、ウールのセーターなどを着ると、静電気が発生しやすくなります」
下に紹介している代表的なコーディネートを参考に、素材の組み合わせを工夫すれば、静電気を抑制することはできる。だが、手っ取り早く予防するなら、柔軟剤や静電気防止スプレーが有効だ。
【静電気要注意コーディネート】
・ポリエステルのスカートとナイロンのタイツの組み合わせはNG。
・ポリエステルのコートとウールのセーターとの組み合わせはNG。
【静電気の抑制コーディネート】
・ポリエステルのフリースでも、中に着るシャツが綿なら発生しにくい。
・マフラーもセーターもウール。同じ素材同士の組み合わせならOK。
また、衣服とともに髪にも気をつけたい。ブラシを製造販売している池本刷子工業・開発担当者は、以下のようにアドバイスする。
「ヘアブラシと髪に静電気が発生すると、とかすたびに髪が絡まってしまい、無理にとかすと髪を傷めます。静電気除去機能があるヘアブラシを使って、髪の毛先から少しずつとかすといいでしょう」
スタイリング剤などで髪を保湿するのもおすすめだ。
※女性セブン2020年2月6日号