芸能

「梵天丸もかくありたい」の元子役が語る『独眼竜政宗』秘話

かつての名子役はいま

 初回視聴率19.1%、直近の第3回放送も16.1%と好発進した大河ドラマ『麒麟がくる』。「大河らしい大河」と評価される演出と、長谷川博己の好演が話題となっている。59作目になる同作だが、大河の歴史を振り返れば、歴代最高となる「平均視聴率39.7%」という驚異的な数字を残した作品があった。1987年放送の『独眼竜政宗』だ。同作に出演して大きな話題を呼んだ元子役が、今回、インタビューに答えた。

『週刊ポスト』が行なった「歴代最高の大河」を選出する読者1000人アンケートでも、見事1位に輝いた『独眼竜政宗』。渡辺謙演じる主人公・伊達政宗の幼年期である「梵天丸」が不動明王像に向かって「梵天丸もかくありたい」と話した言葉は流行語になり、真似する子供が続出した。

 梵天丸を演じた藤間勘十郎氏(39)は、現在、歌舞伎舞踊の振り付け師の家系「宗家藤間流」の8世宗家として流派を率いている。勘十郎氏が当時を振り返る。

「その頃、僕は幼稚園の年長さんでした。覚えているのは、夜中の撮影がとにかくキツかったこと。当時は労働基準法に子役(18歳未満の年少者)の深夜労働を禁じる規定がなく、撮影が日をまたぐこともザラだった。僕は寝たらなかなか起きられなかったので、夜中にロケバスで居眠りをしていて叩き起こされるのが辛かった。夜中の12時半に起こされて、午前1時からまた撮影ですから、とにかく、いつも眠くて眠くてしょうがなかったんです。もちろんいいお役をいただいているという自覚はあったのですが、この“眠気との闘い”は辛かったです」

 幼くして病で“独眼竜”になるシーンはとりわけ苦労したという。

「心情の変化を表わすために、ニワトリ小屋で暴れるという撮影がありました。助監督たちが『ニワトリを投げつけるから思いっきり叩け!』と言って、ニワトリをけしかけてくるんです。ニワトリって、飛び上がっても低空飛行でしょう? ちょうど、僕の顔くらいのところに飛んでくるので、怖くて反射的に避けようとすると『逃げ回っちゃダメだ!』って……。いまだにニワトリは苦手です(苦笑)」

関連キーワード

関連記事

トピックス

和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン