芸能

YouTuber江頭2:50 ネットで「生ける伝説」となった理由

江頭2:50の公式YouTubeチャンネル「エガちゃんねる」より

江頭2:50の公式YouTubeチャンネル「エガちゃんねる」より

 だが一方で、ネットでの江頭は昔から高評価である。江頭2:50の伝説をまとめた有名なテンプレートがあり、それが口伝えのように広まっていった。テレビで見たことはないが、その伝説だけは知っている人も多い。元来、ネットとの相性は良い芸人であった。

 それを受けてだろう、『エガちゃんねる』の3本目の動画はネット上で噂されている江頭2:50の名言を検証する企画だった。疑わしい数々の名言を聞いた江頭は「ネットの世界ってギャップを楽しんでいると思うんだよね」と分析。破天荒な芸風の江頭 2:50に美しい名言を言わせることにおかしみがある、と話す。

 確かに近年、ネガティブなキャラクター性で売れていたタレントがポジティブキャラに転向することは多い。筆頭が出川哲朗で、女性週刊誌の名物企画「抱かれたい男ランキング」とあわせて実施される「抱かれたくない男」のタイトルホルダーとして人気を集めてきた。「抱かれたくない男」としての人気は今でも不動のようだが、昔と比べた際、好感度は段違い。テレビから垣間見える出川の気づかいに視聴者が反応する時代となった。タレントの「神対応」がしょっちゅうネットニュースになっている。今のタレントは芸と共に人間性も問われている。

 人間性といった部分において、江頭ほど厚みのある芸人は多くない。それを証明するかの如く、『エガちゃんねる』のメッセージ性は強い。1本目の動画の冒頭、彼はカメラに向かってこう叫んだ。

「死にたくなったらコレを見ろ!コレを見たら死ぬのがバカバカしくなるから!」

 江頭は視聴者に苦しいことがあっても「生きろ!」と伝える。普通の人が言えば、鼻で笑われるセリフだ。しかし、かつての人気番組『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ)で「笑いのためなら死ねる数少ないサムライ芸人」と呼ばれた江頭2:50が言うなら、信用できる。バラエティ番組の「水中息止め企画」で4分13秒間潜り、失神したこともある彼の言葉は重く深い。

 また、多くのタレントを悩ませるアンチが少ないことも江頭の強み。アンチの多くは嫉妬といった感情から生まれる。非難する対象にどこか羨ましさを持つ人がアンチとなる。僕もテレビで楽しそうにしているタレントやYouTuberを観て無責任に「楽に稼いでいいなぁ……」と思うことがある。楽勝にやっているように見せることも芸のうち、と気づかない。能力以上の評価を受けている、と勘違いしてしまう。そして妬み、嫉む感情がわいてきて、昔ならテレビの前で、今ならネットで好き放題な言葉を投げつける。

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
「よだれを垂らして普通の状態ではなかった」レーサム創業者“薬物漬け性パーティー”が露呈した「緊迫の瞬間」〈田中剛容疑者、奥本美穂容疑者、小西木菜容疑者が逮捕〉
NEWSポストセブン
1泊2日の日程で石川県七尾市と志賀町をご訪問(2025年5月19日、撮影/JMPA)
《1泊2日で石川県へ》愛子さま、被災地ご訪問はパンツルック 「ホワイト」と「ブラック」の使い分けで見せた2つの大人コーデ
NEWSポストセブン
男が立てこもっていたアパート
《船橋立てこもり》「長い髪に無精ヒゲの男が…」事件現場アパートに住む住人が語った“緊迫の瞬間”「すぐ家から出て!」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《美女をあてがうスカウトの“恐ろしい手練手管”》有名国立大学に通う小西木菜容疑者(21)が“薬物漬けパーティー”に堕ちるまで〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者と逮捕〉
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で「虫が大量発生」という新たなトラブルが勃発(写真/読者提供)
《万博で「虫」大量発生…正体は》「キャー!」関西万博に響いた若い女性の悲鳴、専門家が解説する「一度羽化したユスリカの早期駆除は現実的でない」
NEWSポストセブン
江夏豊氏が認める歴代阪神の名投手は誰か
江夏豊氏が選出する「歴代阪神の名投手10人」 レジェンドから個性派まで…甲子園のヤジに潰されなかった“なにくそという気概”を持った男たち
週刊ポスト
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
悠仁さま、筑波大学で“バドミントンサークルに加入”情報、100人以上所属の大規模なサークルか 「皇室といえばテニス」のイメージが強いなか「異なる競技を自ら選ばれたそうです」と宮内庁担当記者
週刊ポスト
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン
子役としても活躍する長男・崇徳くんとの2ショット(事務所提供)
《山田まりやが明かした別居の真相》「紙切れの契約に縛られず、もっと自由でいられるようになるべき」40代で決断した“円満別居”、始めた「シングルマザー支援事業」
NEWSポストセブン
新体操「フェアリージャパン」に何があったのか(時事通信フォト)
《代表選手によるボイコット騒動の真相》新体操「フェアリージャパン」強化本部長がパワハラ指導で厳重注意 男性トレーナーによるセクハラ疑惑も
週刊ポスト
1990年代にグラビアアイドルとしてデビューし、タレント・山田まりや(事務所提供)
《山田まりやが明かした夫との別居》「息子のために、パパとママがお互い前向きでいられるように…」模索し続ける「新しい家族の形」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【国立大に通う“リケジョ”も逮捕】「薬物入りクリームを塗られ…」小西木菜容疑者(21)が告訴した“驚愕の性パーティー” 〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン