当時、男性医師は5日間連続ほぼ不眠不休で働き続け、目は真っ赤に充血。病院の待合室は、常に患者で溢れていた。
また、湖南省の別の病院では防護服を着脱しやすいよう、医療チームの女性隊員全員が断髪。結婚写真の撮影を控えていた女性は、長い髪を失い涙をこぼしたが、気丈にこう語る隊員もいた。
「迷いはありません。これでウイルスとの戦いに臨みやすくなりました」
このほか、隔離病棟で働く女性スタッフが、ガラス越しに婚約者と面会するシーンも伝えられた。混乱が続く武漢の医療現場は、こうした人たちの使命感が支えている。
※週刊ポスト2020年2月28日・3月6日号