「イチローには“お前の選手生活はずっと続くが、監督やコーチは代わる。今の打撃を続ければいい”とアドバイスしました。高卒ルーキーの有望株の多くがフォームを変えて失敗している。
甲子園経験もある高校時代の監督が指導し、スカウトが素材を認めたからこそプロに入って来る。それをすぐに変えるのはナンセンス。コーチが新人に対してやらなければいけないのは、潜在能力を引き出してやることなんです。
素材がいいと思えば、とにかく打席に立たせ続けること。試合で体力をつけさせるとともに、外野ノック、打撃練習、走塁で基礎体力を向上させてやる。それによって2~3年で開花するどころか、もっと素晴らしい能力が顔を見せることだってあるのです」(河村氏)
※週刊ポスト2020年4月10日号