「志村さんは、病気と向き合うたび、どう生きるかを考えていったように思います。だから、いまやれることをなんでもやろうと意欲的になっていた。親しい友人たちだけでなく行きつけの飲み屋のスタッフにも感謝を口にしていた。財産に固執する人でも、野心家のように人を押しのけ仕事をとるタイプでもない。志村さんほど後悔のない歩き方をしてきた人は少ないのではないかと思えてきますね」(前出・志村さんの知人)
後輩からの人望も厚い。“園長”としてメインMCを務めてきた『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)では、収録後に毎回、出演者やスタッフを誘って打ち上げを行っていた。
「行ける人だけ行くという強制感のない集まりなのですが、毎回、大勢が集まりました。特に、相葉雅紀さん(37才)の参加率は高かった。それからDAIGOさん(41才)も、その場で志村さんから、コントや舞台について話を聞き、“タレントの王道学”を学んでいたんです。
2人は、志村さんが幼い子供から高齢者まで幅広い世代から支持される理由を聞いていました。志村さんは、うれしそうにお酒を飲みながら語っていましたね」(番組関係者)
亡くなる1か月ほど前の志村さんの70才の誕生日会も錚々たる面々が集まった。
「中山秀征さん、マツコ・デラックスさん、DAIGOさん、モト冬樹さん、はるな愛さん…錚々たる若い世代から上の世代までさすが志村さんだなと思ったものです」(前出・志村さんの知人)
大勢で飲みに行き、賑やかに過ごすのが好きだった志村さんの最期は、静かだったという。
志村さんの入院がわかってから、多くの関係者が見舞いをしようとしたが、それは叶わなかったからだ。二次感染の恐れがあるため、関係者はもちろん、志村さんの身内さえ、そばにいることができなかった。
志村さん自身も、入院以降言葉を発することができなかったという。