ビジネス

東急社長が語る「ブランド沿線だけに頼らぬ“未来地図”」

東急の高橋社長が描く多角化の未来地図は

 大規模な再開発が進む東京・渋谷駅周辺。それをリードするのが東急だ。田園都市線や東横線など人気の沿線を擁する東急は、いまや鉄道経営にとどまらない多様なビジネスに舵を切っている。そのビジョンを高橋和夫社長(63)に訊いた。

──東急は鉄道経営だけでなく、渋谷や新宿の再開発にも取り組んでいますが、そのほかの新規事業は?

高橋:事業の軸が東急線沿線にあるという点に変わりはありませんが、今後10年、20年先を見据えると沿線人口はピークアウトしていく。そうなると海外事業の拡大も含めて、沿線外ビジネスのポートフォリオも組まないといけません。

 例えば、空港運営事業は、当社にとって新たな取り組みとして、まず仙台空港の運営に参画しました。これまでに当社が培ったノウハウを活用しながら地域経済の活性化に貢献する事業で、順調に進んでいます。仙台空港に続き、この6月から新千歳空港など北海道7空港の民営化にも参画します。

 北海道については東急グループの原型を築いた五島慶太翁の時代から深い縁があります。道内で、一番多い時にはグループ内で9つのバス会社がありました。現在は、バス事業を行う会社としては、札幌市に本社を置くじょうてつ(旧定山渓鉄道)以外に資本関係はありませんが、昔は北海道のバス会社の多くが東急グループだったわけです。そうした歴史的な繋がりも、空港運営参画への後押しになったと思っています。

 今夏にはJR北海道と共同し観光列車「THE ROYAL EXPRESS」を道内で運行する予定です。「THE ROYAL EXPRESS」は、すでに3年前から横浜―伊豆急下田間でグループの伊豆急行と運行しており、好評をいただいています。

 北海道では、札幌から道東を巡る3泊4日のプランを考えています。2月から発売を開始したところ、高価格(68万円~)ながら、伊豆でご乗車いただいたお客様を中心に非常に人気です。

関連キーワード

関連記事

トピックス

”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
クマ対策には様々な制約も(時事通信フォト)
《クマ対策に出動しても「撃てない」自衛隊》唯一の可能性は凶暴化&大量出没した際の“超法規的措置”としての防御出動 「警察官がライフルで駆除」も始動へ
週刊ポスト
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
天皇皇后両陛下主催の「茶会」に愛子さまと佳子さまも出席された(2025年11月4日、時事通信フォト)
《同系色で再び“仲良し”コーデ》愛子さまはピンクで優しい印象に 佳子さまはコーラルオレンジで華やかさを演出 
NEWSポストセブン
「高市外交」の舞台裏での仕掛けを紐解く(時事通信フォト)
《台湾代表との会談写真をSNSにアップ》高市早苗首相が仕掛けた中国・習近平主席のメンツを潰す“奇襲攻撃”の裏側 「台湾有事を看過するつもりはない」の姿勢を示す
週刊ポスト
クマ捕獲用の箱わなを扱う自衛隊員の様子(陸上自衛隊秋田駐屯地提供)
クマ対策で出動も「発砲できない」自衛隊 法的制約のほか「訓練していない」「装備がない」という実情 遭遇したら「クマ撃退スプレーか伏せてかわすくらい」
週刊ポスト
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
NEWSポストセブン