まったく余談ですが──今や私しか知らない事実なので書いておきますが、「作詞・林春生」とテロップにあるのは皆様も記憶にあるはず。あの人は林良三というフジテレビ創生期のプロデューサーで、『新春かくし芸大会』などを立ちあげた人。
後年この人がフジを退社してフリーとなって、私の構成で一緒に作ったのが東京12チャンネルの『三波伸介の凸凹大学校』。だから何だと言われればそれまでだが、私がある番組用に作詞して、“お魚くわえたサザエさん お湯かけて ハダカでかけてく 病気なマスオさん”と書いたら「バカ」と言われた。
一方「エノケン」は“榎本健一没後50年記念”と題して4月から7月26日(こちらも延期のようだ。少し落ちついたら行ってみて下さい)、国立演芸場資料展示室。この監修をつとめた大衆演劇研究家の原健太郎から案内をもらい、メモに曰く「不要不急の典型ではありますがいかがですか」とあった。
エノケンのものまねで『私の青空』を歌ってみた。心にも青空を。
■イラスト/佐野文二郎
※週刊ポスト2020年5月1日号