芸能

最高視聴率は62.3%、大村崑が振り返る『番頭はんと丁稚どん』

大村崑氏が上方コメディを振り返る(時事通信フォト)

 テレビが普及し始めた1950年代後半、関西局制作のバラエティ番組は“一発勝負”の生放送でお茶の間を沸かせた。

 先陣を切った番組が、大阪テレビ放送(現・朝日放送)制作の『ダイハツコメディ やりくりアパート』(1958~1960年)だ。

 大阪の下町にあるアパート「なにわ荘」の管理人を演じる横山エンタツが、大村崑、佐々十郎扮する学生と女形の茶川一郎の3人組とドタバタ劇を巻き起こした。

「ラジオで人気絶頂だったエンタツが主役だったが、それを凌ぐ人気だったのが大村崑と佐々十郎。ダイハツ・ミゼットの生CMでは、佐々が一生懸命に車の長所を説明して、その後に『ミゼット!』と決めゼリフを言おうとするが、大村崑が先に『ミゼット!』と叫んで一番オイシイところを奪ってしまう。頭に来た佐々が大村を叩こうとして空振りし、逆に大村におでこを叩かれる。最後に佐々が『ミゼット! 言うたった……』と半泣きでつぶやくのが笑えた」(兵庫県在住の元公務員・78)

 同じく大村が出演した『番頭はんと丁稚どん』(1959~1961年、毎日放送)も、最高視聴率62.3%を記録する超人気番組だった。

 当時、開局したばかりの毎日放送には十分なスタジオがなかったため、大阪・ミナミの映画館だった南街会館に観客を入れて公開生放送した。会場にはスターたちを一目見ようと大勢の観客が押し寄せたという。

 喜劇の舞台は大阪の薬問屋。一松(茶川一郎)、崑松(大村)、小松(芦屋小雁)の“丁稚三人組”がボケ、小番頭(芦屋雁之助)がツッコミだった。

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