カギを握る橋下氏(時事通信フォト)
「たとえば山中伸弥・京都大学教授。もちろん、iPS細胞研究が最も重要な仕事だが、コロナ危機では特設サイトなどで国民にわかりやすく情報発信してきた。橋下氏とは酒を酌み交わす関係であり、期間限定でも厚労相や、基礎研究重視のために大学の科研費の配分を決める文科相として起用すれば相当なインパクトになる」(同前)
コロナ後はオンライン診療やネット授業、テレワークの普及のために規制改革も重要テーマだ。
「改革を牽引できるのは在野のベンチャー精神溢れる担当大臣だろう。その点、吉村氏は孫正義氏(ソフトバンクグループ会長兼社長)と医療物資調達で協力関係にあるなど、経営者の独自人脈もある」(大阪府議会関係者)
台湾の唐鳳(タンフォン)・IT担当相のように、民間出身者が感染拡大阻止に大きな成果をあげた例もある。吉村氏のブレーンでは、この4月、大阪府スマートシティ戦略部長に公募で起用された、日本IBM常務執行役員の坪田知巳氏が注目される。新型コロナ感染者を効率的に追跡するシステム開発にあたる坪田氏はIT業界に人脈が広く、「吉村内閣」はIT戦略を支える人材も集められそうだ。
永田町の政治家では、自民党から維新とのパイプが太い菅義偉氏の官房長官、総務相などでの起用があり得る。