《体重を量ったら、また1キロ減っていました。この3日間で5キロ減! さすがにまずいんじゃないかなーと思ってます》
《「なんか頭がかゆいな」と頭をかいていたら、膝にパラパラと髪の毛が落ちてきたんです(中略)衝撃的なのは「風呂場」です。頭を洗っているとドサドサ抜けてくるんです》
◆岡江久美子さんの死に衝撃を受けていた
そんな笠井アナを支えたのは、家族の明るさだった。
「医師からは“毎日お見舞いに来てはいけません”と忠告されていました。仕事と家事をこなしながら、夫の看病もとなれば“あなたが倒れますから”と言われたのです。だから、私が病院に行くのは週2、3日の“ゴミの日のペース”。そのぶん、行くときは底抜けに明るくしようと思っていました。病室に入る前に深呼吸して、“よし!”と気合を入れてから、“笠井さ~ん! 元気ですか~!”と笑顔で入っていく。
普段は黒っぽい服が多いのですが、お見舞いのときは花柄や赤など明るい色の服を着て、短い時間のお見舞いでも、しばらく忘れないぐらいのインパクトを与えようと(笑い)。子供たちとも、“とにかく笑顔で明るく笑おう。お父さんの免疫力を上げて、がんを消すくらい楽しく過ごそう”と話していました」
抗がん剤治療中は免疫力が下がるため、感染症を起こしてしまう可能性が高くなる。感染症になると治療が長引き、体力も落ちてしまうため、細心の注意が必要だった。
「夫が入院していたのは、無菌室の機能も備えた病室でした。免疫力が下がったときには行動制限、食事制限があって、ヨーグルトなどの乳酸菌飲料ですら摂れません。菌を持ち込まないよう、私たちも徹底していました。
普段は電車移動ですが、夫が入院してからは親戚に車を出してもらったりして。寒くてもコートは車で脱いで、病院には絶対に持ち込みませんでした」
3回目の抗がん剤治療に入った2月には、闘病はさらに過酷なものに。体のだるさや指のしびれが増し、味覚障害にも襲われた。笠井アナはブログに、
《あいかわらずひどい倦怠感、そして吐き気で、ずっとベットで横になっています》
と綴り、時には《他にも書きたいことはあるのですが、もう疲れちゃいました》と、筆を止めることもあった。
「家族で作っているグループLINEに、『今日はお見舞いに来ないで』というメッセージが届く日もありました。そんなときは、私や息子たちは自分たちの動画や面白い動画を見つけて送るんですが、なかなか既読にならないときもあって…」