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2020.06.30 11:00  週刊ポスト

「小池百合子」とは日本の女たちの「復讐」のアイコンか

◆だが勝てそうなら冒険する

 こうした主張に反発するひとは多いだろうが、これには生化学的な傍証もある。性ホルモンのテストステロンは競争に関係し、アルファオス(ボスザル)はテストステロンの濃度が高く、トップの座から追い落とされるとテストステロン値が下がる。研究者が人為的にサルの地位を上げると、それだけでテストステロンが増えたとの報告もある。

 テストステロンは睾丸や副腎から産生され、女性は生理周期によって分泌量が変わるものの、成人男性のテストステロン濃度は女性の数十倍から100倍にも達する。高テストステロンの男は、集団同士では徒党を組んで戦い、集団内では地位をめぐって競争するように(進化の過程で)「設計」されているのだ。

「ガラスの天井」への反論として、欧米でもこうした主張は保守派に強く支持され、大きな声ではいわないものの、科学者のなかにも同調者は多い。「男は野心に駆り立てられ、女は競争を嫌う」というのは、どこまで正しいのだろうか。アメリカの地方議員への大規模な意識調査でそれを調べた興味深い研究がある。

 それによると、男の候補者の特徴は、誰が考えても当選できそうもない(本人もそう思っている)ときでもチャレンジすることだ。このハイリスク志向が日本でも当てはまることは、今回の都知事選の泡沫候補(失礼)が男ばかりなのをみてもわかるだろう。

 意外だったのは女の候補者の野心で、最初はきわめて低いものの、主観的な当選可能性が高くなるにつれて急速に大きくなっていく。データでは、主観的な当選確率が20%を超えると女の野心は男を上回るのだ。

 ここからわかるのは、女は競争に消極的なのではなく、「勝率を冷静に計算している」らしいことだ。競争には負けるリスクがあり、多くの時間、金、感情を投資するほど失うものも多くなる。このリスクを女の方が正確に判断できるから、「損することがわかっている」勝負を嫌い、成功の見込みが高いときに冒険的になるのではないか。

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