◆だから小池は賭けに出る

 小池都知事の政治遍歴を見ると、細川護煕氏に誘われて日本新党から参議院選に立候補(1992年)した際、比例区2位の当選圏内に自分の名前を記載させている。その後、新進党、自由党、保守党を経て自民党に入党、小泉内閣で環境大臣として初入閣すると、2005年の郵政選挙(衆院選)では、自ら望んで「刺客」として東京10区に国替えし、自民党の有力議員を落選させた。2016年の東京都知事選立候補を含め、いずれも政治家として大きな賭けだが、勝率はつねに20%以上あったのではないだろうか。──希望の党では失速したが、失敗しても都知事の地位は傷つかないようにしていた。

 日本はいまだ「前近代的」な男社会だが、そんななかで強烈なリーダーシップを発揮する小池都知事はどのように見られているのだろうか。

 ここで参考になるのは、日本よりはるかに男尊女卑なインドの西ベンガル州で行なわれたクオータ制(議席割り当て)の社会実験だ。ランダムに選んだ村に「議会の3分の1は女性でなければならない」「議長は女性でなければならない」というルールを課し、これまでと変わらない男性議員ばかりの村と比較した。

 その結果はというと、残念なことに、女性が社会進出しても男性の偏見はまったく変化しなかった。しかし同時に、女性の議長を体験した村では、ひとびとは女が指導者として無能だとは思わなくなった。男性有権者は女性の演説をあいかわらず低く評価したが、以前よりもずっと女性候補に投票するようになったのだ。

関連記事

トピックス

ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン