ライフ

「老眼鏡デビューは40代から」が新常識 眼科専門医が解説

眼科専門医の平松類さん(二本松眼科病院副院長)

 アラフォーになると、スマホの地図が読みにくく、何度も拡大しては表示されるビルの名称や目印を見直すこと、ありますよね。文庫本の文字が読みづらくて、最近はもっぱら電子書籍ばかり読んでいる、という人も……。見た目は若くて体力があっても、目だけは年相応に老けるのがつらいところ。そう、だれにでも平等に、容赦なくやってくる「老眼」と、残りの人生をどうつき合っていけばいいのでしょうか?

 アドバイスをくれたのは、著書『患者が絶えないカリスマ眼科医がやっている 失明しない習慣』を上梓したばかりの眼科専門医の平松類さん(二本松眼科病院副院長)。飛行機や新幹線に乗ってでも定期的に通い、診察を受ける患者が絶えないという注目の眼科医です。なんたって先生自身が40代前半、そして視力0.04~0.06のメガネ男子。目の老化は、ヒトゴトではないのです。

◆40代半ばから始まり、50代ならみんな老眼

 まず迷うのが、目が疲れているから見えにくいのか、老眼だから見えにくいのかの判断。そこで「老眼なのかそうでないのか」がわかる方法を教えてもらいました。以下の5項目をチェックしてみましょう。「1つでも当てはまるものがあれば、老眼の症状が始まっていると考えてください」(平松先生)。

□手もとの文字が見づらい
□本や新聞の文字を読むと疲れる
□夕方にものが見えにくくなる
□細かいものを見ているとイライラすることがある
□肩こりが頭痛などの不調を感じる

 平松先生いわく、「老眼とは、“目のピントを合わせる能力が衰えた状態”のこと。ピントは、目の筋肉の〈毛様体筋〉と、レンズの働きをする〈水晶体〉によって調節されています。老眼では、毛様体筋の力が落ちるとともに、水晶体が固くなっています」。そしてなんと、「老眼は、40代半ばぐらいからなるもので、50代ともなれば、だれしも関係ないとは言っていられません」!

◆老眼をほうっておくと肩こりや頭痛にも悩まされる

 さらに平松先生の脅し、いや説明は続きます。

「老眼は、老化現象です。残念ながら、一生老眼にならない人はいません。老眼鏡の度数には、+1~+4ぐらいまであり、どんな人でも必ず+3~+4のゴールまでいきます」

 先生は、原因の一つに、私たちの生活スタイルがあるといいます。そう、毎日6時間以上、パソコンやスマホを使う生活。これは、“同じ距離(の先にあるもの)をじっと見続ける”という、目にとってはサイアクな行為だそうです。さらに外に出れば紫外線を長時間浴び続ける・・・・・・これも老眼を進行させる要因。また、都市伝説のようにときどき見聞きする「近視がある人は、老眼になりにくい」説は、完全な誤解なのだとか。その誤解に基づいて安心していると、気づかないうちに老眼が進み、肩こりや頭痛などにも悩まされることになるそうです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんが“奥様会”の写真に登場するたびに話題に(Instagram /時事通信フォト)
《ピチピチTシャツをデニムジャケットで覆って》大谷翔平の妻・真美子さん「奥様会」での活動を支える“元モデル先輩ママ” 横並びで笑顔を見せて
NEWSポストセブン
「全国障害者スポーツ大会」を観戦された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月26日、撮影/JMPA)
《注文が殺到》佳子さま、賛否を呼んだ“クッキリドレス”に合わせたイヤリングに…鮮やかな5万5000円ワンピで魅せたスタイリッシュなコーデ
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン
遠藤
人気力士・遠藤の引退で「北陣」を襲名していた元・天鎧鵬が退職 認められないはずの年寄名跡“借株”が残存し、大物引退のたびに玉突きで名跡がコロコロ変わる珍現象が多発
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
相撲協会と白鵬氏の緊張関係は新たなステージに突入
「伝統を前面に打ち出す相撲協会」と「ガチンコ競技化の白鵬」大相撲ロンドン公演で浮き彫りになった両者の隔たり “格闘技”なのか“儀式”なのか…問われる相撲のあり方
週刊ポスト
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン