前都知事・舛添要一氏の「採点表」

「第二波に向けて第一波から教訓とすべきことは『国が打ち出した予防策と、首長の判断が異なった場合にどう動くか』だと思います。

 和歌山県の仁坂知事は、厚労省の目安に従わず無症状でもPCR検査を実施し、感染拡大を予防しました。アメリカでも、感染状況を楽観視していたトランプ大統領と異なり、ニューヨーク州のクオモ知事は厳しい都市封鎖を実施した。その結果、テキサス州やフロリダ州などで感染が再拡大している中、ニューヨーク州は現在、被害の拡大を抑え込んでいます。

 第二波で再び感染が拡大し、自粛要請や都市封鎖などが必要になったとしても、第一波の経済補償で多額の給付金を支給したわけですから、同規模の経済補償をもう一度行なう財源がある自治体は少ないはずです。そうした中では、知事は第一波より厳しい判断を迫られることになる。そのための判断材料として、各知事が積極的に専門家の意見を求めたうえで、国が打ち出した予防策とは異なる判断を下す覚悟も必要になってくるでしょう」

 政府の感染症対策だけでは心許ない以上、各知事には、住民の命と経済を守る“防波堤”としての判断が求められる。

【※医療体制については、厚労省「新型コロナウイルス陽性者数(チャーター便帰国者を除く)とPCR検査実施人数(都道府県別)【1/15~7/10】」、「新型コロナウイルス感染症患者の療養状況、病床数等に関する調査結果(7月8日0時時点)」、総務省「平成27年国勢調査」、情報発信、予防策、経済・補償については、各都道府県のHPなどの公開情報を参照し、佐々木氏が採点した。4指標の個別評価で、◎を4点、〇を3点、△を2点、×を1点とし、合計で12点以上は◎、10点以上12点未満は○、8点以上10点未満は△、8点未満は×として総合評価をつけた。
*人口は総務省「平成27年国勢調査」、その他は厚生労働省「各都道府県の検査陽性者の状況(空港検疫、チャーター便案件を除く国内事例)」(令和2年7月13日24時時点)より】

※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号

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