国内

トランプ大統領の圧力に屈し、安全が脅かされる日本の食卓

危険な農薬が付着した食品が知らぬ間に日本に輸入されている(写真はイメージ)

 新型コロナウイルスの影響で、食の安全が脅かされている。中国・北京市の新発地卸売市場では、輸入サーモンの加工に使われていたまな板から、新型コロナウイルスが検出されたと報じられた。その一方で、中国は、アメリカの大手食肉工場からの鶏肉の輸入をストップさせている。理由は工場での新型コロナウイルスの集団感染だ。

「鶏肉だけではありません。中国では、従業員600人以上の感染が確認されたドイツの食肉工場からも豚肉の輸入を停止しています。実はまな板の汚染について、中国は輸入したサーモンに原因があるという見方をしてもおり、中国に輸入される食材についてかなり疑心暗鬼になっているのです。中国はアメリカ、ブラジル、そしてカナダに対して、輸入する大豆が新型コロナに汚染されていないことを証明するようにも求めています」(全国紙外信部記者)

 そもそもなぜ、衛生面に配慮しているはずの食材を扱う場で集団感染が広がるのか。

「食品工場の労働環境は、お世辞にも整っているとはいえません。出稼ぎに来た外国人労働者や移民が中心の従業員は宿舎に詰め込まれ、仕事中も行き帰りも、そして休憩時も、常に同じ狭い空間で過ごしています。つまり、1人が感染すればそれが爆発的に拡大する素地が整ってしまっているのです」(前出・外信部記者)

 こうした劣悪な労働環境の改善が問題収束のカギになるだろう。実際に、工場を閉鎖して立て直しを図っている会社もアメリカにはある。しかし、かの国の大統領が一筋縄でいくはずがない。アメリカのトランプ大統領は食料を安定供給するため「国防生産法」に基づき、食肉工場が操業を停止できないようにする大統領令に署名したのだ。

「アメリカ政府の圧力は日本の食卓にも影響が出ていて対岸の火事ではないですよ」(流通ジャーナリスト)

 日本国内の移動の全面解禁を目前に控えた6月18日、厚労省は「ジフェノコナゾール」という耳慣れない農薬を、ひっそりと食品添加物に指定した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

多忙の中、子育てに向き合っている城島
《幸せ姿》TOKIO城島茂(54)が街中で見せたリーダーでも社長でもない“パパとしての顔”と、自宅で「嫁」「姑」と立ち向かう“困難”
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
女性アイドルグループ・道玄坂69
女性アイドルグループ「道玄坂69」がメンバーの性被害を告発 “薬物のようなものを使用”加害者とされる有名ナンパ師が反論
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン
当時のスイカ頭とテンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《“テンテン”のイメージが強すぎて…》キョンシー映画『幽幻道士』で一世風靡した天才子役の苦悩、女優復帰に立ちはだかった“かつての自分”と決別した理由「テンテン改名に未練はありません」
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
1970~1990年代にかけてワイドショーで活躍した東海林さんは、御年90歳
《主人じゃなかったら“リポーターの東海林のり子”はいなかった》7年前に看取った夫「定年後に患ったアルコール依存症の闘病生活」子どものお弁当作りや家事を支えてくれて
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン