国内

暴力団関係者 店のアクリル仕切り板に「トラウマが…」

感染防止用仕切りが苦手な人もいる?

感染防止用仕切りが苦手な人も?

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、感染防止用のアクリルの仕切り板について暴力団幹部がホンネを吐露する。

 * * *
「アレはトラウマだよ。我慢できない」と、暴力団幹部は顔をくしゃくしゃにして大笑いした。

 彼が“アレ”と言ったのは、今や飲食業などを営む店舗では必須アイテムとなった代物。堅気の一般人としては、それのどこがトラウマになるのかすぐにピンとはこなかった。だが同席していた若い衆は大きくうなずき、すかさず声を上げた。

「ですよね! わかりますよ。僕もアレを見た瞬間、同じことを思いましたもん」

「だろ~。アレだけはありえないよな。アレを目の前に食事しろって言われたら、ふざけるな!だよな」

「ほんと、アレの真ん中にポツポツと穴が開いてたら、まるでそっくりですよ。いっそポツポツと穴を開けましょうか」

 若い衆が指先で穴を開ける真似をすると、幹部は「オイオイ、やめろ」と言いながらそれを手で払った。それからしばらく二人は、ああだこうだと言いながら腹を抱えて笑い転げていた。

“アレ”とは、人と人との間を仕切るアクリル板。彼らにとってアクリル板は、留置場や拘置所、刑務所にある面会室を想起させるらしい。透明の板で真ん中で仕切られたその部屋は刑事ドラマでよく見るセットとまったく同じで、顔の位置には話をするため、丸い枠の中にいくつもの穴が開けられている。

「入ったことのある人間なら、誰でもすぐに思い浮かべますよ」

 拘留経験はケンカの時の1度のみという若い彼でさえ、瞬時にその時の記憶がよみがえったというぐらいだ。経験したことのない人間にはわからないが、拘留や服役を経験しているヤクザなら、再び目にしたくない代物がこのアクリル板なのだ。

「ラブホテルの受付やパチンコの両替所にもアクリル板はあるが、どちらも客とやり取りするため、下に小さな窓口が開けられているだろう? それにどっちも顔を見る必要はないから、暗くてもかまわない。相手と目を合わせることもないから、アクリル板を意識することはない」

 だが面会所は顔を合わせることが目的のため照明は明るく、それが飲食店のアクリル板と重なるという。苦い記憶やマズイ飯が思い出され、アレを前にすると何を食べても美味くないらしい。

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン