数十万単位で集まった雨合羽がどう配布されていったのか、大阪市健康局健康づくり課に聞いた。
「各区でも受け付けていたものも合わせると、最終的に約35万枚が集まりました。医療機関のほか、市役所内部の福祉局、健康局、教育委員会でも使いたいという話があり、そちらにも配布しております。現段階での“在庫”としては約3万5000枚が残っています。残っているのは袖がないポンチョだったり、ズボンだけのもので、袖のある上着としての雨合羽などはほぼ配布を終えています。残っているものは医療現場には適さないので、新たな使い道を探して配布したいと考えています」
当初、想定されていた医療機関への配布以外の用途となったものについては、こう説明をする。
「医療機関で使ってもらったのは全体の半分以下ですね。残りも雨の日のための用途ではなく、コロナ対応で防護具の代わりに使っていただくということで、各所にお渡ししました。災害などの際の避難所でのコロナ対応に使っていただいたり、教育現場でも学校の生徒にコロナ症状が出た時に感染防護の対応をするために使ってもらったりしています。雨の日に生徒たちに渡すといった用途ではないですね。いろんなカラーの雨合羽がありましたが、基本的にビニールで感染防止に役立つのは同じ。使い捨てになるので枚数が多い方が現場は助かると聞いています」
今年は記録的に長い梅雨となったが、雨合羽がこんなかたちで活用されるとは、誰が予想しただろうか。