芸能

キャンプ本バカ売れのヒロシ 成功の秘訣は「セオリー無視」

自身初となるキャンプ本も大ヒット(YouTubeより)

 お笑い芸人のヒロシによる初のキャンプ本『ヒロシのソロキャンプ 〜自分で見つけるキャンプの流儀〜』(学研プラス)が話題だ。予約が殺到してネット書店で一時在庫切れとなり、発売前に早くも重版が決定。かつて“一発屋芸人”とも呼ばれた彼は、今や“ソロキャンパー芸人”として再ブレイクを果たしているのである。なぜ成功を収めることができたのだろうか。

 哀愁漂うBGMを流しながら「ヒロシです……」と切り出して九州弁で自虐的なエピソードを語るネタが2000年代中盤に大ブレイクし、『エンタの神様』をはじめ数々のテレビ番組で活躍。しかし2009年、当時所属していた事務所に「もうテレビには出ません」と宣言して以降、お茶の間に登場する機会は激減した。

 その後しばらくは、お笑いタレントのダンディ坂野や漫才コンビ・髭男爵といった面々とともに“一発屋芸人”としてたびたびメディアに紹介されてきた。総合ランキングサイト『gooランキング』が「『平成の一発屋』といえば?」をテーマに実施したアンケートでは、お笑い芸人のムーディ勝山と同率で第6位にランクインしている。

 そんなヒロシの転機となったのは、2015年に開設した自身のYouTubeチャンネル『ヒロシちゃんねる』だった。ひとりでアウトドアを楽しむソロキャンプが好きだという彼は、自分が楽しむことを目的に、ソロキャンプ動画を次々に投稿していった。かつて同じ事務所に所属していたお笑いタレント・たかまつななのYouTubeチャンネルに出演した際に、彼はアカウントを開設した理由を次のように述べている。

「キャンプに行ったら焚き火とかやるじゃない? カッコいいと思ったら携帯で写真を撮るわけ。それが動画になって、繋げたくなって、どんどん記録したくなっていく。それがスタートだった。(略)最初は自分たちが楽しむだけの記録動画で、本当に好きなことだっていう思いだけで撮ってた。だから成功とかそういうのは一切考えてなかったよ」(『ヒロシさんがYouTubeで気をつけているたった2つのこと』より)

 投稿される動画の大半は企画モノではなく、まさしくソロキャンプの記録映像と呼ぶべき極めてシンプルな内容だ。だが一眼レフカメラを駆使した高クオリティの映像に加え、余計なBGMを使用せず、虫の音や鳥のさえずり、小川のせせらぎといった大自然の響きが聴こえてくる動画は、まるで実際にキャンプに行っているかのような気分さえ視聴者にもたらしてくれる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ハワイ別荘の裁判が長期化している(Instagram/時事通信フォト)
《大谷翔平のハワイ高級リゾート裁判が長期化》次回審理は来年2月のキャンプ中…原告側の要求が認められれば「ファミリーや家族との関係を暴露される」可能性も
NEWSポストセブン
今年6月に行われたソウル中心部でのデモの様子(共同通信社)
《韓国・過激なプラカードで反中》「習近平アウト」「中国共産党を拒否せよ!」20〜30代の「愛国青年」が集結する“China Out!デモ”の実態
NEWSポストセブン
裁判所に移されたボニー(時事通信フォト)
《裁判所で不敵な笑みを浮かべて…》性的コンテンツ撮影の疑いで拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26)が“国外追放”寸前の状態に
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《自宅でしっぽりオフシーズン》大谷翔平と真美子さんが愛する“ケータリング寿司” 世界的シェフに見出す理想の夫婦像
NEWSポストセブン
山上徹也被告が法廷で語った“複雑な心境”とは
「迷惑になるので…」山上徹也被告が事件の直前「自民党と維新の議員」に期日前投票していた理由…語られた安倍元首相への“複雑な感情”【銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
アメリカの人気女優ジェナ・オルテガ(23)(時事通信フォト)
「幼い頃の自分が汚された画像が…」「勝手に広告として使われた」 米・人気女優が被害に遭った“ディープフェイク騒動”《「AIやで、きもすぎ」あいみょんも被害に苦言》
NEWSポストセブン
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(時事通信フォト)
《潤滑ジェルや避妊具が押収されて…》バリ島で現地警察に拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26) 撮影スタジオでは19歳の若者らも一緒だった
NEWSポストセブン
山上徹也被告が語った「安倍首相への思い」とは
「深く考えないようにしていた」山上徹也被告が「安倍元首相を支持」していた理由…法廷で語られた「政治スタンスと本音」【銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
不同意性交と住居侵入の疑いでカンボジア国籍の土木作業員、パット・トラ容疑者(24)が逮捕された(写真はサンプルです)
《クローゼットに潜んで面識ない50代女性に…》不同意性交で逮捕されたカンボジア人の同僚が語る「7人で暮らしていたけど彼だけ彼女がいなかった」【東京・あきる野】
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(Instagramより)
「球場では見かけなかった…」山本由伸と“熱愛説”のモデル・Niki、バースデーの席にうつりこんだ“別のスポーツ”の存在【インスタでは圧巻の美脚を披露】
NEWSポストセブン
モンゴル訪問時の写真をご覧になる天皇皇后両陛下(写真/宮内庁提供 ) 
【祝・62才】皇后・雅子さま、幸せあふれる誕生日 ご家族と愛犬が揃った記念写真ほか、気品に満ちたお姿で振り返るバースデー 
女性セブン
村上迦楼羅容疑者(27)のルーツは地元の不良グループだった(読者提供/本人SNS)
《型落ちレクサスと中古ブランドを自慢》トクリュウ指示役・村上迦楼羅(かるら)容疑者の悪事のルーツは「改造バイクに万引き、未成年飲酒…十数人の不良グループ」
NEWSポストセブン