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中日がセ・リーグ唯一の観客3000人台 ファン離れの要因は

 2004年まで観客動員数は球団の公称だった。同年の球界再編を経て、2005年に実数発表に切り替わった。その年と落合監督最終年の2011年を比較すると、中日より観客数が上の2球団も減少している。巨人は292万2093人から271万6974人と約20万人、阪神は313万2224人から289万8432人と約23万人落ちた。中日は2005年に228万4400人のため、2011年は約14万人のマイナス。むしろ、下がり幅は低い方だった。

「広島は2009年にマツダスタジアムができて、観客動員が伸びました。しかし、開業1年目は約187万人でしたが、翌年は160万人、その後3年間は150万人台が続いた。それが2015年から3連覇すると、200万人を突破した。やっぱり、観客動員はチームが強いかどうかに大きな比重がある」

 落合監督と同じく、優勝した年に契約満了という名の“事実上の解任”をされた西武・森祇晶監督はどうだったのか。1986年からの9年間で8回優勝、6回日本一の名将は『バントばかりの手堅い采配でつまらない』などと酷評されることもあり、1994年にリーグ5連覇を達成したにもかかわらず、ユニフォームを脱いだ。翌年、西武は3位に順位を下げ、観客動員数も約168万人から約166万人微減。1996年、なんとか2年連続3位に滑り込むも、優勝争いに絡めず、16年ぶりに負け越すと、約37万人も減った(約129万人)。森監督最終年である1994年の観客動員数を上回ったのは、“平成の怪物”こと松坂大輔が入団した1999年まで待たなければならなかった。

「中日は2011年に優勝した落合監督を斬ってまで、ファンサービスを重視したにもかかわらず、2012年以降、観客動員が下がり続けた。一昨年、昨年とようやく2011年を上回りましたが、2年連続5位。球団はそれで満足できるのか。2014年から3シーズン、落合氏はゼネラルマネージャーを務め、その間もチームは結果を残せなかったことも事実です。だからといって、監督時代の功績は否定しようがないですし、事実上の落合解任から中日の低迷は始まり、ファン離れが進んだのではないでしょうか。落合監督の『勝つことが最大のファンサービス』というモットーは、間違っていなかったと認めざるを得ないでしょう」

 チームが弱くなると、客足は遠のく。現在、首位・巨人に7.5ゲーム差をつけられ、5位に沈んでいる中日。勝って上位進出することが、ファンを取り戻す最善の方法ではないだろうか。

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