「大阪は、病院や老人ホームなど、ハイリスクの高齢者が多い施設でクラスターが発生しています。重症者の定義に差があり、どれが正しいかは答えがありませんが、これが大阪と東京の重症者数を分けるポイントと考えられます」
吉村知事や松井一郎大阪市長が出席し、感染対策を決定する「専門家会議」を怪しむ声も聞こえる。キャスターの辛坊治郎さんは6月18日、ラジオ番組で「やらせではないか」と持論を述べた。
「吉村知事と松井市長が、本音では経済活動を再開したくても政治家としては言い出しづらいので、代わりに専門家に『緊急事態宣言は無駄だ』と言わせたという内容でした。大阪では“吉村知事は感染防止より経済再開を重視している”との声が根強い」(在阪ジャーナリスト)
上さんが指摘する。
「吉村知事は8月4日の記者会見で突然、新型コロナ対策としてうがい薬のポビドンヨードを推奨して世間をあ然とさせました。あれは地元の医学界の“有力者”の言葉を鵜呑みにしただけでしょう。大阪府庁や専門家会議には医師免許を持つかたもいますが、『大阪維新の会』の人脈の影響力の方が強い。周囲を身内で固めるだけでは、患者の重症化を防げません」
知事が前面に立ってスタンドプレーのように対策をひねり出すことよりもむしろ、自治体間で協力し、専門家の知恵を共有する方が合理的だったのだろう。
※女性セブン2020年9月10日号