テキパキと看護師に促され、5分ほど唾液を検査容器に出し続ける。綿棒を鼻の奥に突っ込む検査を想定していたので、それよりだいぶラクだが、喉がカラカラになった。結果は2~3日以内にメールか、陽性なら電話が来るという。保険が適用されないので、自費で3万5000円を支払い、クリニックを後にする。
この日から、妻と自宅で極力接触しないようにする生活が始まった。マスクを着用し、会話はメールで。妻が触れた物にはアルコール消毒だ。
“濃厚接触者”とは?
【8月9日】
最初のメールから2日後となるこの日の夕方、保健所から電話があり、妻が正式に「濃厚接触者」になる。
濃厚接触者になると保健所からPCR検査の日程を告げられ、ようやく自治体主導の検査を受けられる。「1日の感染者数」に正式にカウントされる検査だ。そして陽性判定だと、2週間の自宅待機、症状があれば入院しなければならない。
厚労省によると、濃厚接触者とは「新型コロナウイルス陽性者が症状を発症する2日前までに、感染予防をせずに15分間以上1m以内で過ごした人」と定義されている。