同じく8月にアップした「蒸し鶏もやしのねぎだれがけ」には、ぐっち夫婦のコンセプトがよく表れている。
「もやしも鶏胸肉も、安くて栄養価は高いけれど、見た目は地味で白茶けている。だから、真ん中に高さを出すように“もりっ”とねぎだれをのせることで、シズル感を演出しました。それでいて、あえて手を写り込ませたり、持ち上げたところをアップにしたりすることで、“これは食べる瞬間だな”“いま、目の前にあるみたいだ”と、感覚的に料理を身近に感じてもらえるよう工夫しています」
野菜好きなSHINOさんと、ガッツリおかずを愛するTatsuyaさんは、ともに料理のプロ夫婦。しかし、「ねぎを包丁ではなくはさみで切れば、洗い物が減らせますよ」と、肩の力を抜き、無理をしない「今どき家庭料理」を目指しているという。
「昔は料理を作って食べたら終わり、という時代だったけれど、いまは作って食べ終えるまで、家族や夫婦で楽しむものだと考えています。料理は“家族の中の誰かの義務”ではなくて、みんながみんなのために作るものであってほしい」(Tatsuyaさん)
これなら、いままで台所に立ってこなかった人にも優しいはずだ。
※女性セブン2020年9月17日号