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1割超が休場、異常事態の大相撲秋場所 中継も“間延び”

大勢の力士休場は相撲中継にまで影響(写真/共同通信社)

 大相撲秋場所は白鵬、鶴竜の2横綱が全休し、2人以上いる横綱が初日から揃って休場する37年ぶりの事態となった。

 他にも玉ノ井部屋では新型コロナの集団感染が発生し、28人全員が休場。初日からの休場は67人を数え、中日の段階で70人を超えた。序ノ口以上の力士は約650人だから、1割以上が休場したことになる。

「きちんとした記録が残っているわけではないが、少なくともこの10年で最も多い休場者数となった」(協会関係者)

 NHK中継でも“間延び”は明らかだった。

「中継が午後6時までなのは変えられないが、取組数は圧倒的に少ない。だから幕内中盤の仕切りがやたらと長くなるなど、審判部が時間調整に苦慮していた。結びの一番が終わってから中継終了まで時間が余り、勝利インタビューがやたらと長引く日もあった」(同前)

 関取以上の力士であれば、休場しても横綱なら300万円、平幕は140万円といった具合に、番付に応じた月給が支払われる。過去の成績に応じて場所ごとに払われる力士褒賞金も同様に出場せずとも支給される。

「もちろん、横綱以外は番付が下がるが、休場で受け取れないのは本場所特別手当や懸賞金のみで、収入は確保される。ケガがつきものの力士の生活を保障するために当然だが、だからこそ休場には診断書の提出等が義務づけられる。外出も通院など必要最低限にしなくてはならないし、コロナでの行動制限も課される」(若手親方)

 ただ、7月場所中には幕内・阿炎(あび)が、休場中だった幕下・極芯道を伴って錦糸町のキャバクラに通っていたことが発覚。両力士とも出場停止などの処分を受けた。

※週刊ポスト2020年10月9日号

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