「協会にとっては試練の状況が続く。場所後には横綱審議委員会からも休場があまりに多いモンゴル2横綱に対して厳しい意見が出ていましたが、いい加減、引導を渡したいのは協会側も同じ。ただ、横綱がゼロになるのは避けたいから、人気力士の正代を大関に昇進させ、朝乃山、貴景勝との大関トリオから念願の日本人横綱を輩出したいという考え方でしょう。2横綱の衰えぶりを考えれば、モンゴル勢が覇権を握っていた時代から、日本人力士が角界の頂点に立つ時代に変わるのは時間の問題とみられていた。ただ、そこに復活したモンゴル出身の照ノ富士が割り込んできた状況です。しかも、今場所は元横綱・朝青龍の甥っ子である豊昇龍が新入幕で勝ち越し。モンゴル勢の存在感が再び高まっている」(同前)
両横綱が来場所出場するかは不透明ではあるが、白鵬、鶴竜、照ノ富士という上位に顔を揃えたモンゴル勢と、新たに生まれた日本人大関トリオが対峙する構図が生まれることになりそうだ。次の時代の大相撲がどうなるのか。角界は分岐点に立っている。