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2020.10.02 07:00  NEWSポストセブン

伊勢谷友介逮捕で考える薬物問題 家族・知人は見抜けるのか

 多くの家族は夫や妻、子どもの様子がどうもおかしいと思いながら、問いただすものの本人が認めるわけもなく、悶々とした日々を過ごす。そしてある日、警察や厚労省の麻薬取締官が家宅捜索に来たり、路上で逮捕されたことを警察から電話で伝えられたりして、そこで初めて違法薬物を所持・使用していたことを知る。「ああ、これだったのか」とわかるというのだ。

 そこで気になるのが、まれに禁止薬物について本人が使用を認めたり、本人の部屋から物が出てきたりした場合に、家族は通報する義務があるのかということだ。前出の横川氏はこう説明する。

「通報義務はないというのが専門家の共通した見解です。ですが、家族自ら『捕まえてほしい』という場合があります。それは窃盗や強盗などさらに犯罪を重ねそうになったり、本人や家族、他人に危害を加えたりする可能性がある場合です。ただし、これは最終的な手段であって、その前にまずは各種相談機関とつながってほしいと思います」

 横川氏によれば、主な相談窓口は以下の4つがあるという。

【1】各都道府県の精神保健福祉センター
【2】依存症指定病院(厚労省指定)
【3】全国薬物依存症家族会連合会および全国の家族会
【4】全国のダルク(薬物依存症回復施設)

 こうした窓口とつながることで、まずは家族が薬物依存症について学び、本人への適切な接し方を心得ることが、依存症患者の回復を助けることになる。

「『~かもしれない』の段階でも遠慮なく相談してほしいと思います。家族会のメンバーはみな同じような経験をしていますから、必ずよいアドバイスが得られるはずです」と横川さんは力強く語る。

 家族から本人への働きかけは、まず奏功することはないと考えたほうがよさそうだ。家庭内の問題を世間にさらすのは恥ずかしいと考えてしまいがちだが、「薬物依存症は病気である」と認識して適切に人の手を借りていくことが、家族にできることに違いない。

●取材・文/岸川貴文(フリーライター)

 

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