芸能

男性同士の恋愛描く「BL」作品がメジャー化した理由

『おっさんずラブ』で共演した2人(時事通信フォト)

『おっさんずラブ』、『きのう何食べた?』等のヒットで、男性キャラクター同士の恋愛模様を描いたボーイズラブ(以下、BL)漫画の実写化作品が注目されている。かつてはコアなファン向けとされていたジャンルが、なぜ今、メジャーへと躍り出たのか。中学時代から20年近くの“腐女子(BL作品を好む女性のこと)”歴がある、エンタメライターの原田イチボ氏が解説する。

 * * *
 BL漫画が実写化された例は過去にも存在するが、ほんの数年前までは、いわゆる腐女子という一部の層に向けたジャンルという印象が強かった。しかし、近年は地上波テレビや、シネコンで全国公開される規模の映画にまでBL実写化が進出している。

 丸木戸マキによる人気BL漫画『ポルノグラファー』は、BL界初の連続ドラマとして、2018年8月よりフジテレビにて深夜放送された。竹財輝之助と猪塚健太が演じる小説家と大学生のラブストーリーは注目を集め、フジテレビ公式動画配信サービスFODで史上最速の100万回再生を達成。続編が制作されただけでなく、なんと2021年春には映画『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』の公開も決定した。

 また、9月11日より公開中の映画『窮鼠はチーズの夢を見る』も、水城せとなによるBL漫画が原作だ。本作を鑑賞してみて、ジャニーズ事務所所属の現役アイドルである大倉忠義が、相手役の成田凌と共にかなり濃厚なラブシーンを演じたことに驚いた人も多いだろう。

 同映画でメガホンを取るのは、『GO』や『世界の中心で、愛をさけぶ』などの作品で知られ、日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した経験もある行定勲監督だ。これまで実写BL映画は、まだキャリアの浅いスタッフとキャストによって制作されることが多かったが、『窮鼠はチーズの夢を見る』は、スタッフ・キャストの豪華さ、そして全国のシネコンという公開規模の大きさでもBL実写史上に名を残す作品となった。

関連記事

トピックス

世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
浅香さんの自宅から姿を消した内縁の夫・世志凡太氏
《長女が追悼コメント》「父と過ごした日々を誇りに…」老衰で死去の世志凡太さん(享年91)、同居するスリランカ人が自宅で発見
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト