国際情報

香港から密航の民主活動家が拘束 中国本土の裁判で重罪も

香港の民主化活動家には厳しい状況が続く…

香港の民主化活動家には厳しい状況が続く…

 香港から台湾に密航しようとして8月下旬に南シナ海上で中国海警局に拘束された香港の民主活動家ら12人が、9月30日に不法越境などの容疑で中国広東省深セン市の警察当局に正式に逮捕されていたことが分かった。今後、中国本土で裁判にかけられることになるが、香港の民主化活動家が中国の法律を犯したとして、中国内で裁かれるのはこれが初めて。

 中国外務省スポークスマンは、彼ら12人について「香港と中国を分離しようとする分離・独立主義者」と断定。裁判では単なる不法越境容疑だけでなく、政府転覆罪を含む国家安全法容疑で裁かれる可能性もあり、懲役20年程度の重罪が科されることも考えられると、香港メディアが報じた。

 12人は香港国家安全維持法(国安法)違反の疑いで逮捕・保釈されていた民主活動家の李宇軒氏や、昨年から続く反政府デモで、放火や暴動、爆弾製造、警察への攻撃、武器の不法所持などの容疑をかけられている若者らだ。彼らは香港の新界地区の漁村から漁船で台湾に逃亡しようとして、香港島の南東70kmの海上で、中国海警のパトロール船に発見され、身柄を拘束された。

 香港ではこの1年間で約200人の民主化運動家が、香港の官憲の手を逃れるため、台湾に逃亡している。

 今回の正式逮捕について香港の民主化団体は、香港政府が12人を保護し、香港で法律の裁きを受けるべきだと主張。しかし、香港特別行政区政府トップの林鄭月娥行政長官は「香港で裁きを受ける前に、中国大陸で裁判を受ける必要がある」とのコメントを発表している。

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月31日、イベントに参加していた小栗旬
深夜の港区に“とんでもないヒゲの山田孝之”が…イベント打ち上げで小栗旬、三浦翔平らに囲まれた意外な「最年少女性」の存在《「赤西軍団」の一部が集結》
NEWSポストセブン
スシローで起きたある配信者の迷惑行為が問題視されている(HP/読者提供)
《全身タトゥー男がガリ直食い》迷惑配信でスシローに警察が出動 運営元は「警察にご相談したことも事実です」
NEWSポストセブン
「武蔵陵墓地」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月10日、JMPA)
《初の外国公式訪問を報告》愛子さまの参拝スタイルは美智子さまから“受け継がれた”エレガントなケープデザイン スタンドカラーでシャープな印象に
NEWSポストセブン
モデルで女優のKoki,
《9頭身のラインがクッキリ》Koki,が撮影打ち上げの夜にタイトジーンズで“名残惜しげなハグ”…2027年公開の映画ではラウールと共演
NEWSポストセブン
前回は歓喜の中心にいた3人だが…
《2026年WBCで連覇を目指す侍ジャパン》山本由伸も佐々木朗希も大谷翔平も投げられない? 激闘を制したドジャースの日本人トリオに立ちはだかるいくつもの壁
週刊ポスト
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
「『あまり外に出られない。ごめんね』と…」”普通の主婦”だった安福久美子容疑者の「26年間の隠伏での変化」、知人は「普段どおりの生活が“透明人間”になる手段だったのか…」《名古屋主婦殺人》
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《中村橋之助が婚約発表》三田寛子が元乃木坂46・能條愛未に伝えた「安心しなさい」の意味…夫・芝翫の不倫報道でも揺るがなかった“家族としての思い”
NEWSポストセブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン