「これまで偉大な結果を出してきた選手なので、このまま終わってほしくはないという声も多いはずです。そして、今後の選手生活を考えるならば、“会見を開かない=逃げている”というイメージがついてしまうのも、あまりよくない。そういう意味では、謝罪会見を開いてひとつの“区切り”をつけることで、より多くの人に応援してもらいやすい状況を作ることが重要なのかもしれません」(大塚氏)
アスリートの不倫と言えば、今年7月には阪神タイガースの西勇輝投手が『週刊文春』に不倫を報じられている。しかし、記事が出た2日後に完投勝利を収め、試合後のヒーローインタビューで「たくさんの皆様に迷惑かけて申し訳ありませんでした」と謝罪をした。
「西投手の場合、シーズン真っ只中の報道だったということもあり、登録抹消などの厳しい処分に至らなかった。だからこそ、“完投勝利後のヒーローインタビューで謝罪”という珍しいパターンになったと言えます。球団から厳しい処分があったならば、お立ち台での謝罪の機会もなかったかもしれません。
西選手と瀬戸選手は、注目度なども含めて、あまりにも状況が違うので、比較することはちょっと難しいですね。とはいえ、仮に瀬戸選手がANAからの契約解除の前に謝罪会見を開くことができていたなら、また違った展開になっていたのではないかという想像もできます」(大塚氏)
もちろん、不祥事を起こさないのがいちばんである。しかし、もしも不祥事を起こしてしまったときは、いかに迅速に謝罪会見を開けるかどうかが、事態を収めるための重大な要素と言えそうだ。