国際情報

毛沢東直筆の書 収集家から盗まれ「長すぎる」と切断される

胸が張り裂ける思いに…

胸が張り裂ける思いに…

「中国建国の父」である毛沢東(1893~1967年)直筆の書が先月、収集家の自宅から盗まれ、その1か月後に発見。持ち主のもとに戻ったが、2.8メートルあった書は真っ二つに切断されており、持ち主は「胸が張り裂けそうだ。価値が落ちたのは明らか」と失望の言葉を口にしている。この収集家によると、この書は23億香港ドル(約314億円)の価値があるという。香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が報じている。

 ちなみに、イギリスの国際競売会社「サザビーズ」では2017年、毛沢東の書が700万香港ドル(約9600万円)で競り落とされている。

 この収集家は切手やコイン、毛沢東ら革命家の書画などを専門に集めている符春暁氏で、香港九龍地区の油麻地(ヨウマティ)の自宅にこの書などを保管していた。盗難に遭った際、符氏は中国大陸に出張中で、自宅に戻って盗難に気が付き、警察に被害届を出した。盗まれたのは毛沢東の書の巻物のほか、2万4327枚の切手と10枚の銅貨だったという。

 いずれも貴重なものばかりだが、符氏によれば、毛沢東の書が一番高く、いまでは中国でもほとんど見つからないものだという。

 この盗難事件がニュースで報じられるとと、香港市内在住のコレクターが「最近、毛沢東の書といわれるものを買ったことがあるが、ニュースと関係があるかもしれない」と警察に届け出た。警察が真っ二つに切断された書を符氏に見せると、盗まれたものと判明した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン