スポーツ

阪神リストラの嵐で元主力が「少年野球のコーチ」の悲哀も

福留は「苦しいシーズンオフ」の犠牲者なのか

 巨人に独走を許し、チーム内からは多数のコロナ感染者を出して、揚塩健治・球団社長の辞任も決まった阪神タイガース。コロナで収入も激減しているとみられ、今年のオフは大胆なリストラの嵐が予想されている。

 すでに、福留孝介、藤川球児、能見篤史、上本博紀といったベテラン・元主力が事実上の戦力外通告を受けているが、それぞれ事情は異なり、悲喜こもごもあるようだ。特に、チームの内規に違反して多人数での会食を開いた福留に関しては、そのペナルティのようにも見える戦力外だった。

「福留の戦力外報道は昨年の鳥谷敬と同じようなタイミングだった。鳥谷は5年総額20億円で契約していたが、契約が切れる昨シーズンの終盤に戦力外となったことが報じられた。阪神はコーチのポストを用意していたとされるが、選手とコーチでは年俸に雲泥の差がある。鳥谷は現役続行を希望していたから、戦力外になったことを同僚や親しい関係者に漏らすことで、それをマスコミが報じるように動いたともいわれている。報じられれば他球団にもいち早く伝わるから、獲得したいところは調査に動く。狙い通りに移籍することができたロッテは、井口資仁・監督が鳥谷と同じマネージメント会社で、現在は二軍監督になっている今岡真訪(当時は誠)が2009年に阪神を戦力外になってトライアウトで拾ってもらった実績もある。福留も鳥谷と同じパターンを狙っているのは明白。

 しかし、今回は他球団の受け止め方がかなり違う。福留にはコーチの話もなかったようです。内規違反の会食でコロナ感染者を出したことが原因として挙げられるが、この懲罰人事が他球団の動きに微妙に影響するのではないかと見られている。ただ、球団内では福留への同情的な声はある。これは阪急阪神グループの権力闘争が影響しているとされていて、阪急の顔色をうかがった阪神サイドが、シーズンを通してチームを悩ませたコロナ問題の責任を福留ひとりに背負わせようとしたとの見方もある」(阪神担当記者)

 福留は今シーズンの成績も振るわなかったが、1億3000万円という推定年俸もネックになったとみられている。コロナで懐事情の苦しいチーム事情が影を落としているのかもしれない。藤川は引退を決めたが、福留、能見、上本らは現役続行を希望していると報じられており、チームと功労者の間にすきま風が吹いていることがうかがえる。

「上本は選手会長までした中心選手ですし、年齢もまだ34歳。コーチの打診もあったようですが、子供たちを教える球団アカデミーのコーチだったそうです」(前出の記者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン