●40代以上に多い「髪のボリューム感」もネックに
40代以上の髪の悩みは、白髪とともに「薄毛」も多い。分け目がくっきりしたり、髪が細くなったり、立ち上がりがつぶれて地肌が透けがちだ。
「白髪が多い人は、髪が硬く毛量のある人が多いといわれますが、40代以上になると髪の多い人でも、横には広がって多いわりに頭頂がペタンとしている、ということもあります。美容院のヘッドスパなどで定期的に毛穴の汚れを取り、マッサージをするなど、ケアを心がけたいものです」
髪のボリューム感をキープしないと、「グレイヘア」は貧相に見えてしまう恐れがある。
●長さも重要なポイント。清潔感が決め手
さらに、「ダウンスタイルにしたいのなら、長くても肩ラインのボブまで」と伊熊さん。
「フランス在住のファッションデザイナー・島田順子さんのように頭の高い位置に大きなおだんごを作ってまとめておけば素敵ですが、ロングのグレイヘアでダウンスタイルとなると、完璧なブローをしても清潔感が出づらく、なぜか顔のしわやたるみなどのエイジングサインに目がいってしまいがちになります」
ロングにするなら、基本的にはまとめ髪でこざっぱりと清潔感を保った方がよさそうだ。
●「グレイヘア」を得意とする美容院が意外と少ない
美容院はどちらかといえば、染めるほうが得意なところが多く、信頼できる美容院を探すのはなかなか難しいという。また白髪はパーマがかかりにくいという。
「白髪は一般的にパーマがかかりにくいため、強めの薬剤を使うことがあります。髪の傷みが気になってカラーをやめたのに、パーマで髪が硬くなったり、傷んでしまったら意味がありません。だからこそ、グレイヘアの扱いが得意な信頼できる美容師に頼むことも大切」
●以前の服が似合わなくなる可能性も
「グレイヘアになると、染めていたときと同じ感覚で服を選んでいると十中八九、年齢以上に老けて見えます。一方、クリアなグレイヘアなら、赤や黄色、パステルトーンなど明るい色の服が似合うようになります。全身黒でパキッとさせてもモード感があって素敵です。真っ赤な口紅と縁が際立つメガネなどを取り入れればアーティスティックな雰囲気にもなります」