芸能

オール巨人に聞いた「天才漫才師・上沼恵美子」論

オール巨人から見た芸人・上沼恵美子とは

オール巨人から見た芸人・上沼恵美子とは

 お笑いの世界は“男社会”だが、そんな中で1970年代から、なぜ上沼恵美子は絶大な人気を誇ったのか。その芸を見てきたオール巨人が語る。

 * * *
 芸人人生の中で、僕がこの人は天才やな~と思った人物は3人いまして。先輩の上岡竜太郎さん、同期の紳ちゃん(島田紳助)、そして、上沼恵美子さん。上沼さんは中学卒業と同時に漫才コンビ「海原千里・万里」の海原千里としてデビューしているんですけど、そのときから漫才がめちゃくちゃうまかった。しかも、すっごいかわいくてね。大阪では、アイドル並みの人気だったんです。僕も大ファンで、デビュー前だったので、上沼さんが所属する事務所に入りたいと思ったくらい。

 歌も抜群にうまい。昔、『ザ・ベストテン』という漫才があって、順位を発表しながらモノマネをするわけです。山口百恵さんだったら、山口百恵さんの真似をして歌いはる。それがよう似てるし、本人を誇張しながら笑いを取るのがおもろかったなぁ。

 また、トークがすごいでしょう。昔、NHKのバラエティー番組『生活笑百科』に一緒に出ていたことがあるんです。当時、上沼さんは、ラジオの仕事を終えて、ギリギリでスタジオ入りしていました。リハーサルはまったくなし。他の出演者はその前にちゃんと打ち合わせをしているのに、何にもしてない上沼さんがいちばんおもしろい。上沼さんの定番ですけど、「私、大阪に別荘を持ってますねん」っていう冗談があるんです。「ちょっと広いから掃除はダスキンに頼んでるんです。大阪城って、みなさん、ご存じでしょう。あれ、うちのもんやねん」と。お客さん、大爆笑ですから。

 最近は僕と一緒に『M-1グランプリ』の審査員をやっているので、上沼さんの存在が今まで以上に知れ渡るようになりました。毎年、必ず上沼さんに酷評される芸人がいて、僕はよう知らんけど、ファンの間では「上沼怒られ枠」と呼ばれているそうです。厳し過ぎるという向きもあるようですが、関西の人からしたら、いつもの上沼さん。歯に衣着せぬというか、忖度は一切なし。関西の人間は、そんな上沼さんが好きなんです。

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン