しかし、医療技術の進歩がペットロスの要因になる場合もある。人間と同じように闘病する犬が増えたが、人間と違って自分で治療法を選択することはできず、痛みを的確に伝えることも難しい。
そのため、ペットの死後、「つらい闘病は本当にあの子のためになったのか」と、自分を責める人も多く、それがペットロスを長引かせるケースがあるという。
ただし、ペットロスは個人差が大きく、
「すぐに立ち直れる人もいれば、長く苦しむ人もいる。特にシングルでひとり住まいの人や、友人が少なく、隣近所とのつきあいも少ない人は、ペットロスが重くなりやすい」
と吉田さん。
下記の「リスク度診断テスト」で、ぜひチェックしてもらいたい。
「ペットロスから立ち直るには、悲しみを押し殺さず、素直に出すこと。早く立ち直ろうと頑張らないこと。悲しみをわかってくれる人に思いを話すこと。周囲の無理解や偏見を気にかけないことも大切です」(吉田さん)
さらに亡きペットのために「作業をする」ことも立ち直るきっかけになるという。
「例えば、亡くしたペットの写真を整理してアルバムを作る、天国にいるペットに手紙を書く、思い出をブログに綴るなど、ペットのご供養になることをする。もちろん無理は禁物で、“これならできそうだ”と思うことから始めてください」(吉田さん)