国内

中学受験 昭和女子、共立女子など女子大付属が人気上昇の訳

昭和女子大学付属昭和中学校・高等学校

昭和女子大学付属昭和中学校・高等学校

 近年、中学受験において顕著だった女子大付属校人気の低下。とりわけ、卒業生の多くが併設の大学へ進む中高の受験者数が伸び悩む傾向にあったが、ここにきて状況が一変しつつあるという。いったいなぜなのか、安田教育研究所代表の安田理氏がレポートする。

 * * *
 首都圏にある女子大の付属校で、卒業生の半数以上が併設大学に進む学校は、今では共立女子第二、昭和女子大学附属昭和、女子美術大学付属、日本女子大学附属の4校しかない。その他の付属高は女子大の不人気が続いて他大学に進学させないと生徒が集まらないことから、付属校というよりは進学校色が強くなっているのだ。こうした学校を「半進学校」「半付属校」などと言っている。

東京・杉並区内にある女子美術大学付属高等学校・中学校

女子美術大学付属高等学校・中学校

 ご存じの方は少ないだろうが、首都圏に女子大付属の女子校(中学のある学校)は下記のように27校もある(先の4校を含む)。

【愛国、跡見学園、大妻、大妻多摩、大妻中野、川村、共立女子、恵泉女学園、駒沢学園女子、実践女子学園、十文字、白百合学園、東京家政学院、東京家政大学附属女子、東洋英和女学院、藤村女子、和洋九段女子、鎌倉女子大学、相模女子大学、清泉女学院、フェリス女学院、和洋国府台女子、大妻嵐山】

 学習院女子、田園調布学園、日本大学豊山女子、文京学院大学女子、立教女学院は中高は女子校だが大学は共学(学習院女子には学習院女子大学もあるが)なので、ここには入れていない。そして学習院大学、日本大学、立教大学のように大学が共学の総合大学であると半数以上が併設大学に進んでいる。このように上の大学がどのような大学であるかで内部進学状況は大きく異なっている。

 だがここへきて、中学受験において冒頭に挙げた純粋な付属校ともいえる4校が応募者を増やしていることに気が付いた。何が起きているのだろうか。いろんな側面から探ってみよう。

併設女子大進学校の受験者がここ2年急増

 まずここ4年間の東京の中学入試解禁日である2月1日午前の第1回入試の応募者数の推移(2017年~2020年)を見てみよう。分かりやすくするために、前年より増は数字の後に〇を、減は●をつけた。

・共立女子第二/108●→74●→78〇→100〇
・昭和女子大学附属昭和/125●→106●→147〇→274〇
・女子美術大学付属/175●→204〇→247〇→299〇
・日本女子大学附属/200●→174●→186〇→248〇

 ここ2年は4校とも連続して応募者を増やしている。が、2017年は4校ともが、2018年は3校が減らしていた。つまりここ2年の変化であることが分かる。いちばん底だった2018年と2020年を比較すると、共立女子第二が135%、昭和女子大学附属昭和が258%、女子美術大学付属が147%、日本女子大学附属が143%と大きく増やしているのである。

 とりわけ昭和女子大学附属昭和の伸びが著しいので、ここにスポットを当てて見てみよう。

関連記事

トピックス

本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン