YouTube世代という立場から、テレビに苦言を呈する学生もいる。大阪の私立大学に通う男子学生・Cさん(20歳)は、こう語る。
「テレビしか娯楽がなかった時代は、こういった芸能人のゴシップで盛り上がったのだと思う。でも僕らの世代にとって、娯楽はテレビだけじゃない。下宿組の友人は、テレビを持っていない人も多いです。YouTubeなどで毎日面白いコンテンツが供給されるし、楽しい気持ちになれる動画もたくさん転がっている。わざわざ芸能人が謝罪している映像を、“おもしろコンテンツ”として消費しようとするのは、単純に“古い”と思う。
それから、謝罪会見を批判していたコメンテーターが、次の『鬼滅の刃』最終巻発売のニュースになった瞬間、笑顔になって『鬼滅にハマってます! 漫画も買ってます!』みたいなアピールをしていて、なんだかモヤモヤしました。切り替えが早すぎて、テレビについていけません……」(Cさん)
このように、取材に答えてくれた学生たちの反応は、いずれも冷めたものばかりだった。「若者のテレビ離れ」という言葉が聞かれるようになって久しいが、今回の謝罪会見の扱われ方を見て、ますますその思いを強くする若い世代も少なくないのかもしれない。