天皇陛下のお手まきや雅子さまのご給桑は既出の写真(菊葉文化協会HPより)
前出の宮内庁関係者は「写真はカレンダー用に撮り下ろすわけではなく、既にあるものを使うのが原則。そのため、公開済みのものが使われること自体はおかしくない」と言う。だが、そう念を押した上で、次のように言う。
「ただ、3・4月、9・10月に掲載された上皇ご夫妻の写真は見覚えがありません。7・8月の秋篠宮ご一家の写真も、これまでメディアで公開されたものではないでしょう。ご一家のお手持ちの写真が選ばれたのだと思いますが、悠仁さまのご身長から察するに、比較的最近撮られたものではないでしょうか。そうした例外がある中で、両陛下と愛子さまだけ既報の写真だと、どうしても“悪目立ち”するように感じます」
では、なぜ両陛下の写真は順番が後ろに、さらに “使いまわし”のものとなったのか。その理由は発行元の「菊葉文化協会」にあるという。
「『菊葉文化協会』は内閣府所管の公益財団法人で、宮内庁職員のOBが多く所属。上皇陛下が天皇在位中に仕えていた職員も大勢います。さらに、協会の理事長は元宮内庁長官の羽毛田信吾氏。長官時代に上皇ご夫妻をそばで支えた、“側近中の側近”です」(皇室記者)
そうした人々がカレンダー製作を進める中で、「まず美智子さま、次に雅子さま」という掲載順の方針が決められたのだろう。
「協会を支える元宮内庁職員の多くは、上皇ご夫妻を長年支えてきた人たちですから、ご夫妻を敬愛される気持ちを強く持っているのでしょう。ですが、この掲載順では“皇室の中心はいまも上皇ご夫妻”と思われかねません」(別の宮内庁関係者)
さらに、掲載された写真の中には、実は隠し写真がある。3・4月の写真の上皇ご夫妻の背景には、1つの写真が飾られている。
「そこに写るのは、若かりし頃の美智子さまと長女の黒田清子さんです。つまり、“写真の中の写真”を含めると、今回のカレンダーで美智子さまが写った写真は計4枚。最も多く登場されるのは、天皇陛下や雅子さまではなく、美智子さまということになります」(前出・皇室関係者)
写真の選定について、前出の宮内庁関係者は言う。
「掲載写真は基本的に協会が選ぶもの。あくまで協会と宮内庁がやりとりして決まるのであって、そこに皇族方の意思は介在しないでしょう。ですが、結果的に両陛下よりも上皇ご夫妻が“立てられた”形になった。そこに、宮内庁側の忖度があるように思えてならないのです」