ひな壇に並んだ菅内閣の面々

ひな壇に並んだ菅内閣の面々

 フリーの記者は内閣記者会の記者と違って官邸や国会内に常駐しているわけではない。当日、ギリギリで案内が来ても、他の取材日程を入れていることは少なくない。

「菅政権になってフリーが会見に出るのが一層難しくなった。安倍政権時代には、コロナ関係の緊急会見であっても前日の夕方までには案内のメールが届きました。今回は新聞で会見の方向と出ていたので前日に官邸報道室に電話で確認すると、『まだ決まってないんです』という回答。結局、当日ギリギリで案内が届き、参加申し込みの締め切り時間も安倍政権より30分早い午前11時半に設定されていた。急な案内だったので江川紹子さん(ジャーナリスト)は取材で裁判を傍聴しており、案内メールに気づいたときには締め切りが過ぎていたそうです」(畠山氏)

 案内が遅れたのは、厳しい質問が予想されるフリー記者の参加を会見から“締め出し”たかったからではないか。

 官邸報道室はこう回答した。

「登録しているフリーの方への案内メールは会見が決まれば速やかにお出しします。確かに今回と前回9月は安倍前総理の時に比べるとご案内から締め切りまでがショートになっているのは事実なので、フリーの方にはメールだけでなく直接電話を入れ、電話での申し込みも受け付けました」

 菅首相が正式に会見を決定するまでは、フリー記者に案内は出せなかったという説明である。しかし、実際にフリー記者が参加しにくい状況であったことは間違いないだろう。

※週刊ポスト2020年12月25日号

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