ビジネス

非常時の社長交代は好機 大ナタ振るっても反対されにくい

パナソニック、ビックカメラ、花王など様々な企業で社長交代を発表(写真/共同通信社)

今年はパナソニック、ビックカメラ、花王など様々な企業で社長交代が発表された(写真/共同通信社)

 業界によっては売り上げが9割減というコロナ苦境にあえぐなか、有名企業が経営トップ交代に踏み切っている。ビックカメラのように15年ぶりの社長交代となった企業もあれば、「ポールスチュアート」などのアパレルブランドを展開する三陽商会のように今年になって2人目の就任となった企業もあった。

 経営コンサルタントの堀紘一氏はこう語る。

「こういう時期だから社長にはなりたくないと断わったら、その人には社長の話は二度とこない。“今しかない”のがサラリーマンの出世というもの。“将来の社長間違いなし”と目された人でも、環境やタイミングが合わずに叶わなかった人も大勢いる。

 戦後の日本は焼け野原から見事に立ち直った。コロナ禍は経営者にとって不運としか言いようがないが、経営悪化をそのせいにしているトップでは会社がダメになるだけ。

 非常時の社長就任はむしろチャンスともいえる。危機的状況の中であれば、改革の大ナタを振るっても反対されにくく、成功すれば“会社を再生させた”と評価されます」

 今と似たような状況が起きたのは、東日本大震災のあった2011年だろう。震災直後の6月に日本興亜損害保険(現・損害保険ジャパン)の社長に就任した二宮雅也会長は、当時をこう振り返る。

「東日本大震災発生から3か月後の就任でしたが、被災地で保険金支払いに全力で取り組む社員の姿を見て、『大義に向かって行動すると、会社は強くなる』との想いの中、全社を挙げて、お客様のためにすべてを尽くす覚悟を決めました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン