公明党大物苦戦で自公協力に亀裂
広島では河井克行・案里夫妻の選挙買収事件の影響が深刻だ。河井氏の3区には公明党から斉藤鉄夫・副代表が出馬し、初の小選挙区議席を狙う。だが、自民党県連は県議を擁立する構えで自公対決の可能性もある。たとえ自公が斉藤氏に候補を一本化しても情勢は厳しい。
「自民の広島県連は斉藤支援に動かないでしょう。公明党は比例との重複立候補を認めていないため、事実上、党ナンバー2の副代表落選の危機です。そうなれば公明党は各地の自公協力の手を抜き、全小選挙区で自民候補が票を減らす状況になりかねない」(野上氏)
自民党大物落選続出か
自民大物の落選続出も予想される。現職閣僚で当落線上にあるのは平井卓也・デジタル改革相、萩生田光一・文科相、上川陽子・法相、派閥領袖では石原伸晃・元幹事長なども、野党が候補の一本化を行なえば途端に苦戦に陥りそうだ。長老組では82歳の伊吹文明・元衆院議長、80歳の竹本直一・元IT担当相も“老害批判”にさらされ安泰ではない。