映画『大コメ騒動』は1月8日から公開(C)2021「大コメ騒動」製作委員会
室井:おばばは偉大なのよ。ウチの祖母も孫娘に格言とまでは言わないけれど、「悪いことがあったら落ち込むのではなく、厄落としできたと思いなさい」など教訓的なことを、よく説いてくれましたね。子供の頃はどういう意味なんだろうと思ったけれど、忘れない。大人になったいまでも何かにつけ、祖母の言葉を思い出します。そういう役割が富山のおばばにはあるんじゃないのかな。
柴田:私が小さい頃、宿題をさぼっていると、ウチのおばばは「明日ありと 思う心の仇桜、 夜半に嵐の吹かぬものかは!」と怒って、この世は儚いよと。面倒くさがって「明日やるわ」なんて言うと、必ずそうたしなめられたものです。
【プロフィール】
室井滋(むろい・しげる)/1981年に映画『風の歌を聴け』でデビュー。『居酒屋ゆうれい』『のど自慢』『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』などで映画賞を受賞。『ヤットコスットコ女旅』や絵本『会いたくて会いたくて』(1月末発売)ほか著書多数。
本木克英(もとき・かつひで)/1963年生まれ。1998年『てなもんや商社』で監督デビュー、藤本賞新人賞を受賞。『超高速!参勤交代』でブルーリボン賞作品賞、日本アカデミー賞優秀監督賞など、『空飛ぶタイヤ』で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞。
柴田理恵(しばた・りえ)/劇団東京ヴォードビルショーを経て1984年にWAHAHA本舗設立。2016年6月には出身地である富山市特別副市長に就任。主な映画出演作に『化粧師 KEWAISHI』『その日のまえに』『ほしのふるまち』『来る』など。
構成/渡部美也 撮影/政川慎治
※女性セブン2021年1月21日号
