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追悼・鈴木登紀子さん  「焼きたての鮭が入ったお弁当」とばぁばの口癖

(撮影

鈴木登紀子さん(撮影/近藤篤)

“ばぁば”の愛称で親しまれた日本料理研究家・鈴木登紀子さんが、肝細胞がんのため2020年12月28日に永眠した。享年96。亡くなる数日前まで「おいしい」と食事をとり、最期は家族が見守るなか、東京・吉祥寺の自宅で静かに息を引き取った。葬儀は近親者で営んだ。

 昨年3月、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言発令を機に、料理教室や撮影活動を休止していた。

 鈴木登紀子さんは1924年(大正13年)青森県八戸市生まれ。22歳で青森からもんぺ姿で上京、鈴木清佐さん(2009年に逝去。享年92)に嫁ぎ、一男三女に恵まれた。

 サラリーマンの夫と3人の子供を育てる普通の専業主婦だった鈴木さんだが、自宅で主宰していた料理教室の評判が、当時『きょうの料理』(NHK Eテレ)のチーフプロデューサーだった若山慧子さんに届き、「まだ子供の4人にひとりが栄養失調の時代、母親が料理を楽しむことで家族全員が元気になれば」と鈴木さんを抜擢。1977年、46歳のときに料理研究家として『きょうの料理』(NHK Eテレ)でデビューを果たした。

 デビュー作はまぜご飯や炊き込みご飯などの「ご飯もの」。初めての収録もNGなしの一発OK。

「どのお料理も仕上がりがきれい。また、佇まいやおしゃべりがとても上品でチャーミング、私たちは“はつのへの皇后陛下”と読んでいました」(若山さん)。

(撮影/近藤篤)

自宅で主宰していた料理教室が出発点だった(撮影/近藤篤)

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